第37回ベルリン国際映画祭 zitty賞
第42回ロカルノ国際映画祭審査員特別賞
第28回日本映画監督協会 新人賞


太田久美子/町田町蔵(町田康)/上野裕子/CHEEBO /坂本みつわ/OTO/IZABA/横山SAKEV/溝口洋/利重剛/室井滋/田トモロヲ/江戸アケミ

監督:山本政志  脚本:山本政志/山崎幹夫  制作:浅井隆 脚本協力:内田栄一 撮影:Tom Dicillo/苧野昇 照明:安河内央之/Jim Hayman 音楽:JAGATARA/吉川洋一郎/ハムザ・エル・ディン 美術:林田裕至/大澤稔/石毛朗 特殊美術:前本彰子 録音:菊池進平  助監督:平山秀幸  演出補:諏訪敦彦 制作主任:古沢敏文  編集:遠山千秋  スチール:松原研 

 1987年/カラー/ビスタサイズ/119分

山本政志監督コメント

従来の映画に囚われず、作りたい映画を、作りたいやり口で生み出したい。そんな意気込みで、初の35mm作品に挑んだ。映画は一人では作れない。集まってくれた大吟醸のスタッフ&キャストから大きな力を得て、「ロビンソンの庭」は誕生した。“都市の中の緑”を描くため、樹々の発色には気を使った。都市の毒性をも養分として吸収し、繁殖し、再生していく“都市の中の緑の力“を表現できる色。テスト撮影を執拗に行い、現像方法も含めて数十種類の映像パターンから、緑の基本トーンを決定した。
幸福なことに、現在のデジタル技術で、今回上映当時の色彩をよみがえさせる事ができた。体感済みの方も未体感の方も、より多くの人に、再生し新たな命を吹き込まれた「ロビンソンの庭」と出会ってもらいたい。「ロビンソンの庭」は、確実に時代を越境する映画なのだから。 



予告編 

INTRODUCTION

クミは、ある日、緑の覆い茂る廃墟に迷い込み、奇妙な懐かしさをおぼえ、移り住む。昼は畑を耕し、夜は星を眺めるロビンソン・クルーソーばりの生活が始まったが……

終末観と生命力の対比を神秘と幻想で描く、大脳直撃の衝撃作!

1980年代に盛り上がったインディーズムーブメント、その中心にいた人物が山本政志監督だ。伝説のロックバンド「JAGATARA」の初期プロデューサーを務め、異例のベルリン・カンヌ映画祭連続出品となった自主映画『闇のカーニバル』(82)に続いて発表されたのが、初の35m/m作品『ロビンソンの庭』(87)だ。単館系での上映ながらロングランヒットを記録し、ミニシアターブームの先鞭となり、音楽と映画が混然化した熱気を放ち、新しい時代の到来を感じさせた。

デジタルリマスター版で蘇る鮮やかな色彩・・・
今でも全てが新しい

前作『闇のカーニバル』の主演太田久美子と、この後芥川賞作家となった町田康(当時町田町蔵)を軸に、伝説のハードコアパンク”GIZM”の横山SAKEVIやJAGATARAのOTO、江戸アケミなど、当時のストリート系ミュージシャンなどを多数起用したキャスティングで、画面に生き生きとしたリアリティーをみなぎらせている。プロデューサーに現アップリンク代表浅井隆、撮影にジム・ジャームッシュ監督「ストレンジャー・ザン・パラダイス」のトム・ディッチロ、助監督を平山秀行、演出補に諏訪敦彦と二人の現映画監督が担当、美術はその後日本アカデミー賞最優秀美術賞を受賞した林田裕至、音楽は、フランシス・F・コッポラ「少年の白い馬」のハムザ・エル・ディンとJAGATARA、NHK「地球大紀行」の吉川洋一郎が担当、ジャンルと国境を超えて豊かな才能が終結した。その激しい先鋭性のため、「ロビンソンの庭」は現在でも鮮度を失っていない。今でも全てが新しいのだ。荒廃した物質文明と、その毒さえも養分にして増殖する自然のエネルギー、終末感と生命力の対比を、幻想的な映像、大地の鼓動を感じさせる音楽、個性あふれる出演者の三位一体で描ききった、大脳直撃の衝撃作『ロビンソンの庭』。その激しい先鋭さのため、公開から30年経った今でも新鮮さを失っていない。

公開当時に寄せられたコメント

刺激的かつパワフル。才気と映画への愛に充ちている。

侯 孝賢 -ホウ・シャオ・シェン-(台北/映画監督)

華麗なる詩的イメージの連続で山本は神秘を呼び起こす。ゆらめく万華鏡のシークエンスに説明はいらない。

エイモス・ボーゲル(NY/フィルムコメント誌)

『ロビンソンの庭』を観た晩、自分んちのまわりにしぶとく根をはる彼等の夢を見た。どのみち、コウフクするしかないなら、笑おーか。

ケラリーノ・サンドロヴィッチ〈劇作家〉

ワイダやストラウブ・ウィエの作品と同様、「全ては互いに寄りそい、行動しながら傷つく」というヘルダーレンの言葉は、山本映画のモットーである。 

カルステン・ウィッテ〈ベルリン/フランクフルター・ルントシャウ紙〉

陶酔の映像と洒落たセンス。山本は「闇のカーニバル」で見せた才能を「ロビンソンの庭」で昇華させた。 

舒琪 -シュー・ケイ- 〈香港/映画評論家〉

国境を超え、言葉を越えるオレたちの〈EARTH MOVIE〉が『ロビンソンの庭』から始まる。 

石井聰亙(岳龍)〈映画監督〉

ジトッと湿った暑苦しいジャングルに一風の冷気を呼び込むスコールにも似た作品。 

日高正博〈フジロック創始者・スマッシュ代表〉

静溢なる美を希求する現代人の心を、こんなにも豊かに描き出した山本政志に大きな拍手を送りたい。映画の光と色と音への当然の執着が、実に快く映画からほとばしり、生霊のようにとり憑いた山本政志の映像的官能を楽しめるのは大きな喜びだ。 

柳町光男〈映画監督〉

制作日誌

当時の演出補:諏訪敦彦による、迫眞の現場ドキュメント!!『イメージフォーラム』誌より転載

監督 山本政志 プロフィール


『闇のカーニバル』('82)が、史上初ベルリン、カンヌ映画祭に連続選出され、ジム・ジャームッシュらNY のインディペンデント監督を中心に絶大な支持を得、日本のインディーズの代表的監督として認知される。香港との合作『てなもんやコネクション』(’90)では専用上映館を渋谷に建設し4ヶ月のロングラン上映を敢行。1991年、初の大作『熊楠 KUMAGUSU』に挑むが、資金難のために撮影中断(現在に至るまで未完)。『アトランタ・ブギ』(’96)を経て、翌年、文化庁海外派遣文化研修員としてニューヨークに1年間滞在。この間『JUNK FOOD』(’97)が全米12都市で公開される。『リムジンドライブ』(‘01)では単身再渡米し、全アメリカスタッフによるニューヨーク・ロケを敢行。『聴かれた女』(’06)は、英、米を始め7カ国でDVDが発売された。超インディーズ作品『スリー☆ポイント』(’11)を発表後、2012年に映画塾〈シネマ☆インパクト〉を主宰、大根仁監督『恋の渦』をはじめ、12人の監督とともに15本の作品を世に送り出した。『水の声を聞く』(‘14)はベルリン国際映画祭を始め、香港、全州、ニューヨークなどの映画祭で上映され、キネマ旬報ベストテンに選出されるなど、国内外で高い評価を得ている。プロデュース作品、吉田光希監督『三つの光』(’15)がベルリン映画祭に選出。これにより、5本の監督作品と合わせ、6度目のベルリン国際映画祭での登壇となった。今年は、5年振りの新作「脳天パラダイス」に取り組む。今尚、あらゆる ”ボーダー” を超え、常その激しい先鋭性と独創性で新しい挑戦を続けている日本映画界の異端である。 

上映情報

東京新宿 K's Cinema(ケイズシネマ)

7/20 (土) 〜
12:00/21:00 
※7/21(日)・28(日)・8/4(日) は20:50からの上映
※7/21(日)・28(日)・8/4(日) の最終上映後、山本政志監督最新短編「漂流者」同時上映がございます

K's Chinemaのホームページはこちらから

【トークショー/舞台挨拶】
◆7/20(土)12:00の回終了後
町田康さん(作家) & 山本政志監督のトークショーを行います

◆7/21(日) 20:50 回「漂流者」の初日舞台挨拶がございます


◆7/26(金)20:50の回終了後
浅井隆さん(ロビンソンの庭 プロデューサー アップリンク代表) & 諏訪敦彦さん(同 演出補 映画監督)  & 林田裕至さん(同 美術) & 山本政志監督のトークショーを行います

◆8/3(土)12:00の回終了後 
豊田利晃さん(映画監督)&山本政志監督のトークショーを行います

♦︎8/9(金)21:00の回終了後
矢崎仁司さん(映画監督)&山本政志監督

京都出町座

8/24(土)〜30(金)
出町座のホームページはこちらから

奈良青丹座

8/19(月)〜25(日)
青丹座のホームページはこちらから

神戸元町映画館

8/24(土)〜30(金)
元町映画館のホームページはこちらから

大阪第七藝術劇場

8/24(土)〜30(金)
第七藝術劇場のホームページはこちらから

横浜シネマ ジャック&ベティ

上映時期調整中

尾道シネマ尾道

上映時期調整中

広島横川シネマ

上映時期調整中

新潟シネウィンド

上映時期調整中

名古屋名古屋シネマテーク

上映時期調整中

高崎:シネマテークたかさき

上映時期調整中

大分シネマ5

上映時期調整中